ショパンのポーランド
ワルシャワと国内のショパンゆかりの地。
ショパンのゆかりの深い都市はやはり生まれ故郷のジェラゾヴァ・ヴォラとワルシャワです。どちらにもショパン博物館があります。ワルシャワには、ショパンのベ ンチ、チャプスキ宮殿、ヴィジトキ宮殿、ワジェンキ公園、大塔用官邸、ホノラトカなどショパン好きの方なら一度は行きたいところがあふれています。
ⒸNordNordWest, 2008. GDFL1.2, CC-BY-SA-3.0
ジェラゾヴァ・ヴォラ NEW!!
ショパンの生家がある公園はスカルペク伯爵のお屋敷があった場所で、ショパンのお父さんは家庭教師をしており、お母さんは伯爵の遠縁でした。現在その生家は博物館となり、ショパンの生まれた部屋、出生証明書、幼いショパンが描いた楽譜の複製など様々な展示を見ることができます。5月から9月には毎日曜日にショパンコンサートが開かれます。
ショパン博物館
博物館は17世紀にバロック様式でたてられたオストログスキ宮殿の中にあります。2010年に最新鋭のテクニックを駆使した楽しい博物館にリニューアルしました。ショパン自筆の手紙や譜面、肖像画などの展示があります。ショパンの写真はあまり残っていないので肖像画は貴重です。マルチメディアやタッチパネルを多用した体験できる博物館になっています。早めの予約をお勧めします。
ワルシャワ大学 カジミエーシュ宮殿
ワルシャワの目抜き通りクラクフ郊外通りにあるカジミエーシュ宮殿は1817年から1827年までの間ショパンが家族と暮らした、ワルシャワ大学内にある宮殿です。当時は逆で宮殿の中にギムナジウムという学校があり、その手前の建物にショパンが家族と住んでいました。現在はワルシャワ大学東洋学部日本学科になっていて、内部の見学はできませんが、外壁にはショパンのレリーフが飾られています。2階の稜窓に挟まれた白い部分です。
大統領官邸
クラクフ郊外通り沿いにあります。別名ラドヴィウィフ(ラドズィウィフ)宮殿といい、もともと貴族であるラジヴィウ家の建物でしたが、館の一部をオペラやコンサートのために劇場として開放していました。。ショパンにとっての初めてのピアノ演奏会もこの劇場でした。この建物は第2次世界大戦中にドイツ軍がカジノ兼ホテルとして使用していたため破壊を免れました。1994年からは大統領官邸となっているため、内部見学はできません。ライオンの像と兵士に守られていて、衛兵の交代を見ることができます。写真手前の像はユゼフ・ポニャトフスキ。ポーランドの貴族であり軍人であり英雄です。ⒸKoperczak, 2002, GDFL1.2, CC-BY-SA3.0
ヴィジトキ教会
美しいバロック様式の教会です。17世紀に建設されましたが、2度の火災で現存するものは3度目、18世紀後期に建てられました。その試練のせいか、第2次大戦において奇跡的に破壊を免れました。ショパンが15歳のときこの教会のミサでパイプオルガンを演奏しました。
チャプスキ宮殿(旧クラシンスキ宮殿)
17世紀後半にロココ様式で建てられた宮殿です。クラクフ郊外通りに面しており、ワルシャワ大学と向かい合っています。現在は美術アカデミーになっています。1830年にショパンがポーランドを離れるまで約3年暮らしたところです。ここでショパンは初めてピアノ付きの自分の部屋を屋根裏に与えられました。メインゲ-トからの写真ですが、向かって左側の建物に住んでいました。宮殿の正面には「1830年にワルシャワを去るまで、ショパンはこの家に住み作品を生み出した」というプレートが掲げられています。ⒸMarcin Białek, 2009, GDFL1.2,CC-BY-SA3.0